
2023年9月1日
福島第一原子力発電所を視察しました
千葉県電気協会では、会員14名を廃炉資料館および福島第一原子力発電所構
内へご案内いたしました。
廃炉作業の進捗状況やALPS処理水の海洋放出など、実際に目で見て確かめ
ることができました。
~ 廃炉資料館 ~


廃炉資料館は、福島第二原子力発電所のPR施設「エネルギー館」を改装した施設です。
当館は原子力事故の事実と廃炉事業の現状等をご確認いただける場として、福島復興への取り組みや原子力や放射線等の情報を閲覧できるスペース、原子力事故を振り返りその反省と教訓をお伝えするゾーン、廃炉事業の全容と最新の現場の状況をお伝えするゾーンなどで構成されています。
福島第一原子力発電所へ移動
廃炉資料館から福島第一原子力発電所までは、バスで約20分。
車窓からは、震災当時のままの建物(左側写真)や放射性廃棄物の中間貯蔵仮置き場(右側写真)などが見えます。

震災当時のままの建物
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中間貯蔵仮置き場
~ 福島第一原子力発電所構内 ~

約40社の協力企業が日々、
廃炉に向けて作業を行っています
初期型のタンクから最新のタンクまで多数のタンクが立ち並びます

溶接型タンク

フランジ型タンク

タンク保管エリア
1号機建屋は燃料取り出しに向け、ダストの飛散防止のために建屋をすっぽり覆う大型カバーを設置する予定です。
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1号機建屋

2号機建屋
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3号機建屋

労働環境は大幅に改善され、約96%のエリアで防護服は不要ですが、放射性物質付着防止のためマスクと長袖着用は必須です。
ベストは首から下げている線量計を固定するために着用しています。

~ 参加者からの声 ~
- 福島第一原子力発電所の視察については、ただただ茫然と現場を見る事しか出来ず、事故現場を目の前にして「声が出ない」とはこう言う事かと改めて認識致しました。
- 未だに放射線の放出が続く今この瞬間も、廃炉作業は続いていると言う現実を叩きつけられた思いです。
- 原発周辺にある帰還困難地域が事故後の当時のままの状況である事に衝撃を受けました。
- マスコミを通じて世間一般に報道されている事と現実とでは何かが違う「違和感」を強く感じました。やはり百聞は一見に如かずと言う事なのでしょう。
- この原発事故は「天災」や「想定外」という言葉で片付けてはいけない事ではありますが、現地で丁寧な対応を頂いた東京電力の社員の方々が事あるごとに「私共が事故を起こして大変申し訳ありませんでした」と謝罪される姿には少なからず同情の念を禁じえません。
- 起きてしまった事故の反省と教訓を基に、高い透明性を持って正確な情報発信をしていく事で処理水の放出や廃炉作業に対する国内外の理解と協力を得られるものと信じております。